2009/07/27

ファースト(仮) 2

前回から


最近マンネリってことをよく考える。
別に一緒にいて楽しくないわけじゃないけど、楽しい楽しくないとか判断する以前の感じ。無理矢理になにか新しいことを始めようとは言わないけれど、このままじゃ色んなものがしぼんでいくだけだと思う。それはお互いの信頼の上に成り立つ幸せみたいなものでは決してなくて、脈々とモヤモヤがつきまとうんじゃないかって不安なんだ。なんか、ごめん。だからどうしようって提案はできないんだけど、そういう風に思ってるよってことだけでも伝えておかなきゃなって思ったんだ。


彼女が「大事な話」と言ったのはこんな内容だった。
言いたいことはよくわかるし、そういう彼女の不安に向き合ってやるべきだったと思う。

しかし実際のところは、そういう思いやりよりも苛立ちを覚えるだけだった。
そして、そう感じている自分に気付いた瞬間、関係の終わりが頭をよぎった。

そのアイデアはとても新鮮なものだった。
彼女の言うマンネリみたいなものを、ぼく自身も感じてきていた割には別れるという考えは今までこれっぽっちも浮かんでこなかったのだ。
その可能性に気付いてしまってからは、ものすごい勢いで新しい生活のイメージが湧いてきた。


しかし、家に帰ってきて独り、ビールを飲んでいる今。
そんな可能性はあってないようなものだと思う。
積み重ねてきたものを失ったことの方が恐ろしい。


とは言ってもそう長くはない期間のうちに、あっけらかんとすることを自分は知っている。
悩みらしきものがあるときは、いつだって自分にそう言い聞かせてきた。
そうやっていつでも不安や危機感を見えないところにしまうことができる、そのこと自体を恐ろしく思うことはあるがどうしようもない。

「さて、どうするか」
とつぶやいてみて、演出くさい自分に気恥ずかしくなりつつビールを飲み干した。


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